« 2007年11月 | トップページ | 2008年8月 »

2007年12月

2007年12月15日 (土)

球磨川 (1)釣行記

球磨川 釣行記 (1)

球磨川は、決して大きな川ではない。大鮎といえば、球磨川というくらい、大鮎の代名詞でもあった。

大鮎といえば、河川も、さぞかし大きい川かと思っていたが、この川を前にして立ってみると、減水の時期ではあるが、予想に反し、水量は、少なく、こんな小さな川に、大鮎はいるのだろうかと、目を疑った。

球磨川でも有名なこの瀬、「二股の瀬」の中心を、川下りの舟が下るのだが、船底を擦りはしないが、ぎりぎりの水量であった。

 同じ川下りでも、山形県、最上川の船下りの辺りの水量と比べたら半分にも満たない。

実は、正直に言って、ここに大きな鮎がいるとは、想像できなかった。

☆球磨川と大鮎との因果関係

この川にどうして大鮎がいるのだろうか?

球磨川と大鮎との因果関係は、どこにあるのだろうか?

それには、二つの理由があると思われる。

とにかく、川の水量の多少でないことは確かである。

所々にある淵は、「深くて」、「青々として」していた。水底に沈んでいる部分の、石が、とにかく大きい。どこの淵も、水面下の部分が、かなり、大きい。

 そのために、鮎にとっては、一回当たりの、苔の摂取量が、遙かに大きいことが予想される。

もう一つ、必要条件である、苔の生育に必要な、「水温」が最適ということが考えられる。

☆鹿児島の通称「田村の真ちゃん」

Nifty の釣りフォーラム の友人である鹿児島の通称「田村の真ちゃん」に今回、球磨川、五ヶ瀬川を案内していただいた。鹿児島空港から、ご自宅での宿泊まですっかりお世話になってしまった。

彼は、大変親切で、今回の釣行は、Niftyの仲間達との、OLMであった。

その数年後、長野県の天竜川に来られたときには、私が、案内し、豪快な天竜川の釣りを楽しんでもらおうと思っていたのだが、あいにく、雨後の天竜川は、濁っていて、十分楽しんでもらえず、悔やまれたのを今なお思い出される。

☆球磨川:二股の瀬

ここは、TVで、放映されたという。球磨川でも、人気のポイントとのこと。

私は、泳がなくても、ぎりぎり渡れそうだったので、中州に渡った。

中州に渡ってから、仕掛けを作った。

1号の道糸 5号の錘。 鉤:9号のヤナギ。目印は竿先から、1m下。

ここの瀬は、前評判と違い、水量も少なく、浅くて、とても大きな鮎がいるような気がしない。

錘は、5号から、3号に変更する事にした。

 とにかく、養殖オトリを、流心は避けて、ゆるやかな瀬の頭に入れる。

時々、辺りが伝わってくるが、鉤掛かりしない。9月の中旬だから、鮎の鱗が堅くて刺さりにくいのではなかろうか。しばらくして、針先を研いだ。

 11:00 

水温がかなり、上昇してきた。

よし、これで少し、鮎の追いが良くなるに違いない!

これから必ず釣れるだろう、そう、思って、のんびり釣ることにする。

辺りの中州には、誰もいない。私だけである。友人達は、下流に行っているので、助け船はもちろんない。

対岸に一人地元の人が、釣っていた。

私が、川を渡るときに、”すみません!下を渡らせて貰います!” と、声をかけたら、

 ”よかです” と、熊本弁で返ってきた。

 私は、どこの川でもそうだが、地元の人の、言葉が、無性に好きだ。

 のんびり釣っていると、根掛かり。錘が根がかりだから、切るしかない。オトリを一匹失う。しかし、まだ一匹あるから、気が楽だ。

 必ず釣れるはずだ。

☆(掛かり鮎、上流に走る)

11:30 水温が上昇して、30分経過した。日差しは強い。全国的に、鮎が追いを開始する時間帯だ。(^_^) 

 ようやく、瀬の真ん中、待望のアタリがあった。

しかし、オトリは全く動いていない。おかしいな、確かに竿先に、掛かった衝撃があったのだが...。

 すると、目印が、どんどん、上流に動き始めたではないか。

 大鮎は、よくこういう動きをする。

 私は、腰まで立ち込んでいるので、陸に上がって、取り込み体制に入った。

 鮎は、ジリジリ上に上がり始めたので、大鮎の予感だ。

 上に上ろうとする鮎を止めて、下のトロ場まで落とし込むことにした。

 球磨川の鮎を見れると思うと、興奮する。じっくり時間を掛けて、取り込むことにしているが、

大きさが判らないので、慎重に、糸をたぐる。道糸に、手をかけ、手元までくるのだが、私の顔を見ると、一気に深場に走る。実は鮎との、この駆け引きが、興奮の極みである。

 この球磨川の鮎は、手元に来てから、一気に深場に走るときに、ビュ-ンと、大きな糸なりを立てて、走っていく。なるほど、大きな鮎に違いない。

野鮎は私をあざ笑うかのように.....。前に、後ろに...、そして、上に下にと走る。

そんなやりとりをしながら、最後には、私のタモに収まった。27cm位。体高があるので、パワ-が、かなりある。

 引き寄せてタモに収まった瞬間に、ほっとする。引き抜きにはない、感激と、安堵感がある。

これが、球磨川の鮎か!!

しばし、この精悍な球磨川の鮎に見とれてしまった。

 その後も、27cmのこの野鮎を使って、同じような大きさの鮎を釣れてきてくれた。

27cmのオトリと、27cmの野鮎。

鉤ガカリすると、大きな鮎2匹が、グングンと上流に走っていった。  (二股の瀬 完)

|

2007年12月13日 (木)

球磨川 (2)

☆温かな球磨焼酎

二股の瀬で、大きな鮎を釣り終え、胸までつかりながら、なんとか瀬を横切った。  ところが、左岸まで渡りきったところで、玉網を、中州に忘れてきたらしい。あるいは、帰る途中に、流されたのかも知れない。もしかすると、中州に忘れてきたのかもしれないので、もう一度この荒瀬を横切ることにした。 しかし、水量は少ないものの、結構押しがきつい流れである。

  衣類はずぶぬれであるから、再び、水の中に入るには、更に冷えるだろうと思って、裸になり、泳いで、対岸に渡ることにした。

  しかし、どこを見渡しても網はない。

 再び、泳いで、引き返した。

 ここで、濡れた衣類を着たのだが、とにかく寒い。

9月の下旬。さすがに、九州といえども、夕方は、冷えて寒い。

衣服はビショ濡れである。しかし、着替えは、田村の真ちゃんの車に預けたままである。

 とにかく、寒い。ブルブル震えが来た。

そうだ、この上に、小さな店があった!そこで、熱燗でも、キュ-とやれば暖まるだろう。そう思って、店に入った。

しかし、日本酒はないという。あるのは、冷たい缶ビールと、アイスクリーム位。あとは、雑貨。

どうやら、ここ球磨地方では、日本酒を飲む習慣がないらしい。 酒といえば、焼酎のことらしい。

店の主人は、酒は無いと言いながら、私のなりを見て、外に出てきて、下に見える二股の瀬を指さしながら、あそこ、ここと釣り場の説明を始めた。

私は、寒さで体が震えているのだから、とても聴いていられる心境ではない。すぐに店の中に飛び込んだ。

それでも、あまりの寒さに、再び、主人に“酒はないんですか?” と聞いてみたが、やはり、酒はないという!

“焼酎ならあるよ!” という。

 それは、売るための焼酎ではなく、主人がこれから自分で飲もうとしている焼酎をさしてのことである。

奥さんに命じて、「焼酎の熱燗」を作ってくれるという。

お盆に出てきた、熱い一杯の焼酎、キュ-と飲み干す。体中にジ-ンと浸み込み、一気に体が暖まった。日本酒とは違ったコクのある酒である。

お礼に、お金を渡したが、ガンとして受け取らない。そこで冷たい缶ビールを買うことにした。それじゃー、もう一杯飲んでいきなさいと、熱い球磨の焼酎をまた作ってくれた。

結局、2杯の暖かい焼酎をご馳走になった。

この2杯の暖かい焼酎は、球磨村の人の温かい人情が伝わり、腹の底にジーンときた。

最後に、お礼を言ったら、店の主人は、笑顔で、 “ヨカです!”

と言った。

温かな球磨村の人の人情を、一言で凝縮したような言葉、“ヨカです!”

私は、“ヨカです! と言われて外に出たとき、胸が熱くなった。

球磨川の忘れ得ぬ思いでが、できた。

|

« 2007年11月 | トップページ | 2008年8月 »