球磨川 釣行記 (1)
球磨川は、決して大きな川ではない。大鮎といえば、球磨川というくらい、大鮎の代名詞でもあった。
大鮎といえば、河川も、さぞかし大きい川かと思っていたが、この川を前にして立ってみると、減水の時期ではあるが、予想に反し、水量は、少なく、こんな小さな川に、大鮎はいるのだろうかと、目を疑った。
球磨川でも有名なこの瀬、「二股の瀬」の中心を、川下りの舟が下るのだが、船底を擦りはしないが、ぎりぎりの水量であった。
同じ川下りでも、山形県、最上川の船下りの辺りの水量と比べたら半分にも満たない。
実は、正直に言って、ここに大きな鮎がいるとは、想像できなかった。
☆球磨川と大鮎との因果関係
この川にどうして大鮎がいるのだろうか?
球磨川と大鮎との因果関係は、どこにあるのだろうか?
それには、二つの理由があると思われる。
とにかく、川の水量の多少でないことは確かである。
所々にある淵は、「深くて」、「青々として」していた。水底に沈んでいる部分の、石が、とにかく大きい。どこの淵も、水面下の部分が、かなり、大きい。
そのために、鮎にとっては、一回当たりの、苔の摂取量が、遙かに大きいことが予想される。
もう一つ、必要条件である、苔の生育に必要な、「水温」が最適ということが考えられる。
☆鹿児島の通称「田村の真ちゃん」
Nifty の釣りフォーラム の友人である鹿児島の通称「田村の真ちゃん」に今回、球磨川、五ヶ瀬川を案内していただいた。鹿児島空港から、ご自宅での宿泊まですっかりお世話になってしまった。
彼は、大変親切で、今回の釣行は、Niftyの仲間達との、OLMであった。
その数年後、長野県の天竜川に来られたときには、私が、案内し、豪快な天竜川の釣りを楽しんでもらおうと思っていたのだが、あいにく、雨後の天竜川は、濁っていて、十分楽しんでもらえず、悔やまれたのを今なお思い出される。
☆球磨川:二股の瀬
ここは、TVで、放映されたという。球磨川でも、人気のポイントとのこと。
私は、泳がなくても、ぎりぎり渡れそうだったので、中州に渡った。
中州に渡ってから、仕掛けを作った。
1号の道糸 5号の錘。 鉤:9号のヤナギ。目印は竿先から、1m下。
ここの瀬は、前評判と違い、水量も少なく、浅くて、とても大きな鮎がいるような気がしない。
錘は、5号から、3号に変更する事にした。
とにかく、養殖オトリを、流心は避けて、ゆるやかな瀬の頭に入れる。
時々、辺りが伝わってくるが、鉤掛かりしない。9月の中旬だから、鮎の鱗が堅くて刺さりにくいのではなかろうか。しばらくして、針先を研いだ。
11:00
水温がかなり、上昇してきた。
よし、これで少し、鮎の追いが良くなるに違いない!
これから必ず釣れるだろう、そう、思って、のんびり釣ることにする。
辺りの中州には、誰もいない。私だけである。友人達は、下流に行っているので、助け船はもちろんない。
対岸に一人地元の人が、釣っていた。
私が、川を渡るときに、”すみません!下を渡らせて貰います!” と、声をかけたら、
”よかです” と、熊本弁で返ってきた。
私は、どこの川でもそうだが、地元の人の、言葉が、無性に好きだ。
のんびり釣っていると、根掛かり。錘が根がかりだから、切るしかない。オトリを一匹失う。しかし、まだ一匹あるから、気が楽だ。
必ず釣れるはずだ。
☆(掛かり鮎、上流に走る)
11:30 水温が上昇して、30分経過した。日差しは強い。全国的に、鮎が追いを開始する時間帯だ。(^_^)
ようやく、瀬の真ん中、待望のアタリがあった。
しかし、オトリは全く動いていない。おかしいな、確かに竿先に、掛かった衝撃があったのだが...。
すると、目印が、どんどん、上流に動き始めたではないか。
大鮎は、よくこういう動きをする。
私は、腰まで立ち込んでいるので、陸に上がって、取り込み体制に入った。
鮎は、ジリジリ上に上がり始めたので、大鮎の予感だ。
上に上ろうとする鮎を止めて、下のトロ場まで落とし込むことにした。
球磨川の鮎を見れると思うと、興奮する。じっくり時間を掛けて、取り込むことにしているが、
大きさが判らないので、慎重に、糸をたぐる。道糸に、手をかけ、手元までくるのだが、私の顔を見ると、一気に深場に走る。実は鮎との、この駆け引きが、興奮の極みである。
この球磨川の鮎は、手元に来てから、一気に深場に走るときに、ビュ-ンと、大きな糸なりを立てて、走っていく。なるほど、大きな鮎に違いない。
野鮎は私をあざ笑うかのように.....。前に、後ろに...、そして、上に下にと走る。
そんなやりとりをしながら、最後には、私のタモに収まった。27cm位。体高があるので、パワ-が、かなりある。
引き寄せてタモに収まった瞬間に、ほっとする。引き抜きにはない、感激と、安堵感がある。
これが、球磨川の鮎か!!
しばし、この精悍な球磨川の鮎に見とれてしまった。
その後も、27cmのこの野鮎を使って、同じような大きさの鮎を釣れてきてくれた。
27cmのオトリと、27cmの野鮎。
鉤ガカリすると、大きな鮎2匹が、グングンと上流に走っていった。 (二股の瀬 完)
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